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 炭素繊維水質浄化材ミラカーボン

ミラカーボンによる地球温暖化防止対策

 地球温暖化は、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加によって引き起こされているため、対策は原因物質である温室効果ガスの発生を抑制し、大気中の温室効果ガス濃度を削減することです。
 炭素繊維水質浄化材ミラカーボンを排水処理槽、河川や湖沼、海洋に設置すると温室効果ガス吸収や発生抑制を行うことができます。

二酸化炭素(CO2)吸収

 二酸化炭素は、地球上を物質循環して、酸素の供給や植物生長にも必要不可欠な気体です。そのため二酸化炭素の緩和策は、発生抑制だけでなく酸素との循環機能を高めるために、樹木や植物の吸収による削減が重要です。
 人為的に増加した二酸化炭素は、海洋にて海水に溶け込みます。しかし、二酸化炭素は、海水を酸性化させ、生物の殻や骨格になっている炭酸カルシウム生成を強く妨害するので、海の生物に悪影響を与えます。そのため、さらに浅水域にある植物プランクトンや海藻及び海草類への吸収が必要です。太陽光の届く浅水域に存在するそれら光合成植物は、光合成により二酸化炭素を吸収して、炭素を固定して酸素を排出することができます。


★ミラコンブによる海の森再生事業
 近年、沿岸部の海域が、内陸部での都市化や農地開拓が進み、河川源流部ではダムが建設され、下流域では護岸など河川改修が行われたことにより、大地のミネラルは海まで流れ出づらくなりました。さらに、ミネラル供給源の森林は、無計画な森林伐採や林業の衰退により、手入れが行き届かず荒廃しています。森林の育むミネラル鉄分が、海に供給されなくなり海藻類は繁殖できず、光合成機能も低下しています。このような現状から、海藻及び海草類による“海の森”を再生し、さらに増やしていくことが、海の持つ物質循環機能を高めて地球温暖化対策となります。海の森の再生は、生息する魚類などの住み処となる藻場となるため、海の生態系の保全となり漁獲高向上へもつながります。
ミラコンブ

 炭素繊維は、ほとんど炭素で作られた物質で生物親和性が高く、表面積が大きいため海藻類の胞子が着床しやすく、離れづらい特性があります。そのため、炭素繊維により作られたミラカーボンコンブを海中に設置すれば、海水中にある胞子体が好んで着床し、種苗として成長します。海中に胞子体が少ない、あるいは無ければ、ミラコンブに海藻の種糸を取り付けて設置することにより発芽させます。ミラコンブを種苗として海藻類は、発芽し成長して、海の森が造成されます。
 また、ミラカーボンの生物親和性により魚類は好んで産卵をするため、ミラコンブの森は、稚魚の育成の場となり藻場が形成されます。貝類なども好むことから牡蠣やホヤなどの種苗となり、産卵が促進され成長も早く大きく育ち、漁獲高向上へと繋がります。炭素繊維と鉄を組み合わせて設置すれば、電気陰性度の違いによりミネラル成分の鉄イオンが溶出し、更に海藻類は成育し、併せて魚介類などに好影響を与えて海の生産性が向上します。
ミラカーボン+C

一酸化二窒素(N2O)発生抑制

 公共下水処理設備や畜産排水処理設備などにおける有機物処理は、活性汚泥法により行われるのが一般的で、活性汚泥処理槽にて曝気され有機物は分解されます。排水中に含まれるアンモニア態窒素は、曝気により活性化する硝化細菌により亜硝酸NO2から硝酸NO3となります。この亜硝酸NO2と硝酸NO3が曝気槽内への蓄積により、一酸化二窒素N2Oが発生します。生物的窒素処理工程を有する排水処理設備では、この後工程において嫌気槽を設けることにより、硝酸NO3から窒素N2へと分解を図り窒素を除去しますが、曝気槽では一酸化二窒素N2Oが発生しています。さらに、曝気槽から発生する余剰汚泥からも一酸化二窒素N2Oが発生し、汚泥が嫌気状態となるとメタンCH4も発生します。
 一酸化二窒素N2O発生メカニズムは、河川や湖沼においても同様に行われています。河川や湖沼に流入したアンモニア態窒素は、水中の酸素にて硝化されて、亜硝酸NO2・硝酸NO3として蓄積されます。また、農業廃水や生活排水中には硝酸NO3が存在するため、水域に硝酸NO3が蓄積され一酸化二窒素が発生します。さらに水底部が嫌気状態となるとメタンCH4が発生します。
 一酸化二窒素の発生を抑制するためには、水中に亜硝酸NO2や硝酸NO3の蓄積をさせないことです。硝酸NO3から窒素に分解するには、生物的窒素処理と同じに、嫌気状態において脱窒菌の働きが必要です。活性汚泥処理槽において、嫌気状態を創り出し脱窒菌を活性化させれば、アンモニア態窒素NH4→亜硝酸NO2・硝酸NO3→窒素N2という反応が速やかに行われ、一酸化二窒素の発生が抑制されます。


★ミラカーボンによる一酸化二窒素発生抑制
 炭素繊維水質浄化材は、炭素繊維の大きな表面積に付着する微生物の働きにより、有機物や窒素・リンなどの栄養塩類を分解除去します。炭素繊維を水中に入れるとフワッと広がり炭素繊維塊ができ、表面には好気条件にて硝化細菌が、内部には嫌気条件となり脱窒菌が付着します。そのため、アンモニア態窒素は表面の硝化細菌にて硝化され硝酸になり、内部の脱窒菌により硝酸から窒素と水に分解され、窒素は大気中に拡散します。炭素繊維生物膜内に、好気条件の硝化菌と、嫌気条件の脱窒菌が存在することにより、窒素分解反応が速やかに行われることにより、温室効果ガスである一酸化二窒素の発生が抑制されます。
 同様に、河川や湖沼の水質浄化に、炭素繊維水質浄化材を用いることにより、水中のアンモニア態窒素や硝酸などの窒素除去が速やかに行われ、高い窒素除去効果を得られると共に、温室効果ガスである一酸化二窒素の発生が抑制されます。
活性汚泥中の一酸化二窒素(N2O)発生

炭素繊維による一酸化二窒素(N2O)発生抑制

活性汚泥法と炭素繊維法による温室効果ガス発生量の比較

活性汚泥法と炭素繊維法による窒素削減量の比較



出典)Mitigation of nitrous oxide (N2O) emission from swine wastewater treatment in an aerobic bioreactor packed with carbon fibers, Takahiro YAMASHITA, Ryoko YAMAMOTO-IKEMOTO, Hiroshi YOKOYAMA, Hirofumi KAWAHARA, Akifumi OGINO, Takashi OSADA, Animal Science Journal, In Press, 2015

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