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ラグーン処理施設酸化池へミラカーボンを設置して処理機能を向上させます!
ラグーン処理施設の機能向上
ラグーン処理方式とは?
下水や排水、畜産糞尿などを“ラグーン:酸化池”と呼ばれる素掘りあるいは、防水シートなどにより、遮水された ため池にて一定時間滞留させて、自然界に存在する様々な自浄作用を利用して水質浄化を図る水処理方法です。
ラグーン方式には、水深、酸素供給の有無・方法、処理特性の違いにより、通性嫌気性ラグーン、曝気式ラグーン、 好気性ラグーン、嫌気性ラグーンなどの処理方式があり、開発途上国での下水処理をはじめとした様々な排水処理に
多用されており、日本国内でも家畜糞尿の排水処理などに利用されています。
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ラグーンへの汚水流入 |
曝気式ラグーン |
ラグーン処理施設の仕組み
ラグーンは通常1.5~2.5mの水深があり、上層部では好気性処理、下層部では嫌気性処理が行われています。 滞留時間は、5~30日程度が一般的で、長時間の滞留により、上層部には藻類は繁殖して、藻類の光合成によ
り水中に酸素が供給されます。この藻類から供給された酸素により発生する好気性菌が、流入下水中の有機物を分解 処理します。下層部においては、太陽光が届かず光合成が行われないことから、酸素が供給されずに嫌気状態となり、
流入下水中の沈降性の高い物質が沈殿し、ゆっくりと嫌気性発酵により分解されます。このような上下層での処理工 程が長時間の滞留により進行して、末端より処理水として排出されます。
近年の開発途上国の下水処理場では、嫌気性池や嫌気・好気性機能を併せ持つ「通性池」を組み合わせた複数池にて より長い滞留時間を取り処理効果を上げて、そのまま河川などに放流しています。
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ラグーン処理の概念 |
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ラグーン方式下水処理場の概要図
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ラグーン処理の利点と問題点
ラグーン処理方式は、自然の浄化メカニズム利用した処理方法で、滞留池を自然流下により処理工程が行われるため、容易に水処理が可能な反面、様々な問題点があります。
■ 利 点:
1.特別な機器や薬剤、運転動力が必要ないため処理費用が極めて安価。
2.日常的な維持管理に専門技術者が必要ない。
3.処理費用を安価にしたい地域等においては、容易に導入できる。
■ 問題点:
1.自然の浄化メカニズムのため、高い処理水質効果が期待できない。
2.広く浅いラグーン:酸化池を設けるため、広い敷地面積が必要。
3.有機物の分解が遅く、酸素の供給が十分でないと嫌気になり、悪臭が発生。
4.酸化池内にヘドロが堆積して容量が減ると滞留時間が短くなり、処理が不十分。
ミラカーボンの設置
■ 設置場所:
ラグーン(酸化池)へ適宜設置します。全域に均等に設置することが最も有効ですが、広いラグーンに設置することが困難な場合には、最終工程の放流前水域に、一定の接触時間が確保できるように設置します。また、下水処理場などで、次工程に沈殿池がある場合には、沈殿池への設置も有効です。
■ 設置タイプ:
ラグーン(酸化池)は、水深1.5~2.5mの貯水池であり、長い滞留時間から、内部は緩やかな水流となっているため、房型タイプのミラカーボンが設置可能です。曝気装置の周辺へは、織物状タイプあるいは格子型を設置してください。
■ 設置方法:
広いラグーン(酸化池)には、様々な設置方法が可能ですが、固定するための資材が必要です。フレームユニットや、ロープ吊り下げユニットを組み合わせた設置方法が適切です。
■ 設置量:
ラグーン(酸化池)は、長い滞留時間があるため、設置量は湖沼設置基準を適用します。容量に対して10~100g/㎥の炭素繊維量を設置します。
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ラグーン処理施設のミラカーボン設置概要図 |
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